製品開発業務プロセス改革支援

製品開発業務プロセス改革支援

近年、製造業各社ではグローバル水平協業や水平統合への要求がより強くなってきています。この時代の流れに呼応した開発業務プロセス改革を行い、その成果を迅速に展開し定着させるために、PLM(製品ライフサイクル管理:Product Lifecycle Management)が最重要項目のひとつに位置づけられるようになりました。

PLMは企業の利益を最大化することを目的に、製品の企画・設計から生産・販売・廃棄に至るまでのライフサイクル全体に関わる製品情報を一元管理すること、またはそれを実現するシステムを指します。グローバルでの成長が企業の命題となった今日、従来の以心伝心型の業務スタイルからの脱却が求められ、以下に挙げるような課題を早期に解決していくために、多くの企業がPLMを核にした製品開発業務プロセス改革に取り組んでいます。

  • 拠点・部門間で、設計・製造の手戻りが多発する
  • 部門間・拠点間での協調設計の効率が悪い
  • 情報伝達漏れが頻繁に起きる
  • 設計変更など非定常業務の発生時、現場が混乱する
  • リードタイムが縮まらない
  • 拠点相互の業務連携が進まない
  • 人材流出、技術流出リスクが絶えない

製品品質に対する要求もますます高くなっています。RoHS, REACH指令、各種安全認証のように、規制要件をクリアすることが規制地域の製品販売の必須条件になり、SDGsへの取り組みも必要になっています。ISO9001やIATF16949などの品質マネジメントシステム規格では「トレーサビリティ」、「識別」といったことが重要視され、プロセスとしての品質保証がより求められるようになりました。

■製品開発業務プロセス改革とPLMによる業務基盤強化は両輪

1世代前のPDM(プロジェクトデータ管理)システムでは、成果物管理が中心の運用でしたが、PLMシステムは現在、上記のような要求を受けて製品開発業務全般のトランザクション管理、つまり整流化された開発プロセスの効率的な運用を支援し、業務の製品開発初期から製品構成情報、設計データ、各種仕様書や設計帳票、プロジェクト計画、タスク進捗情報、TODOリスト、ワークフローなどを統合管理するシステムへと進化しています。

しかし、どんなに優れたシステムを導入しても、業務プロセスを見直さずに従来のプロセスのままでの運用をしてしまうと、非効率な部分もそのまま定着してしまい、思ったような効果が上がりません。一方、業務プロセス改革を進めてそれをPLMシステムに組み込めば、改革成果を迅速に展開し定着させることが可能になり、大きな効果が得られます。

つまり、製品開発業務プロセス改革とPLMによる業務基盤構築とは

  • グローバル展開に適した効率的な業務の実現には、業務プロセス改革が不可欠
  • 業務プロセス改革成果の迅速な展開と定着には、業務基盤構築が不可欠

というように、不可分の関係なのです。

 

■VPrimesの製品開発業務プロセス改革支援サービス

当社は、業務改革と業務基盤構築は企業の成長を支える両輪であるという考えの下、高い効果が実感できる製品開発業務プロセス改革と、間違いのないPLMシステム導入・基盤構築を支援します。

●特徴1:綿密な業務改革構想と実行計画の策定

PLMシステムの導入効果を最大化するには、改革の「目的」・「内容」・「施策」を先に明確にしておくことが肝要です。その上で業務プロセス改革実行計画と効果創出シナリオをしっかりとまとめ、どこをPLMシステムで支援するのかを決めていくことが、成功への近道となります。

当社の支援では、お客様の中期的な経営目標と、それを達成するための課題を確認しながら、業務をどのように変えていくかを考え、改革構想と実行計画を策定していきます。

●特徴2:PLMシステムへの要求の抽出

次に重要なのは、業務改革構想や実行計画の中で描いた「あるべき姿」を実現するための、システムへの要求事項をまとめることです。
当社の支援では、重要業務シーンと想定シナリオを明確にすることによってシステムへの要求事項を細かくまとめます。これを元にPLMシステムの選定評価をスムーズに行うことができるようにします。

●特徴3:市場動向を見据えた、PLMシステム選定への助言

当社では、PLMの開発動向はもとより、各市場での要求事項の変化にも気を配りながら、どのような業務改革をするべきか、改革の成果を定着させるために、どのような業務プロセス管理をしていくべきかをまとめ、日々ブラッシュアップしています。

この情報を元に、お客様の要求に合ったPLMシステムの選定を支援します。

●特徴4:管理者、利用者双方の目線での詳細な運用ルール定義

PLMシステムは設計、調達、生産等の各業務で必要な情報を収集したり、情報を伝達したりするための中枢機能を担うものです。しかし、適切な運用設計をしなければ、これまでのPDMと同様の成果物管理システムになってしまいます。

当社では、管理者目線での設計/作業/情報品質の向上といった業務品質を担保する運用ルールの整備はもとより、利用者が求める

  • 探す
  • 作る(創る)
  • 既存資産を使う
  • 評価する
  • 伝える・繋ぐ
  • 結果を遺す

が楽になるような、効率化のしくみや効果的な運用方法を考え、提案していきます。

これによりPLMが、製品開発に携わるすべての人にとって有用なものとして認識され、早期に運用が軌道に乗るように導きます。




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